ドルコスト平均法で定期的に積み立てよう

定期的に積み立てよう

「いつ買えばいいのか」という最初の壁

「いつ買えばいいのか」という最初の壁

投資を始めようと決心したとき、多くの人が最初に立ち止まるのが「いつ買えばいいのだろうか」という問いです。インデックスファンドの存在を知り、長期投資の有効性を理解しても、実際に購入ボタンを押す段階になると心は揺れ動きます。
今この瞬間に買って、もし直後に相場が下落したらどうしよう。もう少し待ったほうが賢明なのではないか。しかし、待っている間に価格が上昇したら、それはそれで損をした気分になる。このような不安が連鎖し、結局「何も買えない」という状態に陥る人は少なくありません。

相場は誰にも読めないという前提

まず理解しておきたいのは、未来の相場は誰にもわからないという事実です。株式市場であろうと、暗号資産であろうと、「この先は必ずこうなる」と言い切れる人はいません。
経験豊富な投資家や専門家でさえ、相場観は二転三転します。多くの場合、それは予測というよりも、その時点での見方や持論を語っているにすぎません。相場を正確に読み切ることは不可能であり、その前提に立たなければ、投資は常に不安を伴うものになってしまいます。

投資を始めるべきタイミングとは

では、投資はいつ始めればよいのでしょうか。答えは意外にシンプルです。
資産形成をしようと思い立ったとき、それ自体が一つの始めどきです。ただし、ここで重要なのは「どのように始めるか」という点です。今日思い立って、手元の資金をすべて投資に回し、翌日に大きな下落が起きたとしたら、精神的な負担は計り知れません。
この最悪の事態を避けるために、投資の世界には有効な考え方が用意されています。

最悪を避けるためのドルコスト平均法

最悪を避けるためのドルコスト平均法

初心者にとって大きな味方となるのが、ドルコスト平均法です。この手法は、一度に大きな金額を投じるのではなく、一定額を定期的に投資していく方法です。
たとえば、100万円を投資に充てる場合でも、毎月5万円ずつ積み立てることで、購入時期を分散できます。価格が高いときも低いときも淡々と買い続けることで、結果的に購入価格は平均化されていきます。

「できるだけ安く買いたい」という気持ちは自然なものですが、安値を正確に見極めることは誰にもできません。最高のタイミングで売買することを目指すよりも、最悪のタイミングを避けることのほうが、はるかに重要なのです。

精神的な安定が長期投資を支える

ドルコスト平均法の大きな利点は、価格変動に対する心の負担を軽くしてくれる点にあります。政治情勢が安定しているときも、予期せぬ出来事で市場が混乱しているときも、同じルールで投資を続けられます。
特に、NISAを活用して積立設定を行えば、購入は自動化され、相場を気にする必要がなくなります。相場を読もうとしないことで得られる精神的な余裕は、長期投資を続けるうえで非常に大切です。

積み立て頻度に大きな差はない

毎日積み立てるべきか、毎月で十分なのかという疑問もよく聞かれます。証券口座の設定画面には、毎日、毎週、毎月といった選択肢が並んでいますが、長期投資を前提とするなら、どれを選んでも結果に大きな差は生じません。
毎日500円積み立てても、毎月1万円積み立てても、長い年月が経てば成果はほぼ同じになります。頻度よりも、継続できるかどうかのほうがはるかに重要です。

手数料という見落としがちなポイント

もう一つ重要なのが手数料です。優良なインデックスファンドの多くは、購入時手数料がかからないノーロード型です。全世界株式や米国株式に連動する代表的なファンドも、低コストで提供されています。
長期投資では、わずかなコストの差が将来の成果に影響します。余計な手数料を避けることは、堅実な資産形成の基本と言えるでしょう。

時間を味方につけるという考え方

時間を味方につけるという考え方

投資は短期間で結果を求めるものではありません。時間を味方につけ、淡々と続ける行為です。積み立て設定を済ませたら、相場を頻繁に確認する必要はありません。
浮いた時間を学びや仕事、副業などに使うことも、長期的には資産形成につながります。焦らず、煽られず、自分のペースを守る。その姿勢こそが、投資を始める人にとって最も大切な第一歩なのです。