2025年に入り、証券口座の不正アクセス・乗っ取り被害が急増しています。
これまで「自分は大丈夫」「有名人や初心者が狙われるもの」と思われがちでしたが、今回ついに資産数十億円規模の著名投資家まで被害に遭ったことで、多くの投資家に衝撃が走りました。
被害に遭ったのは、日本でもトップクラスの実績を誇る個人投資家として知られるテスタ氏です。
本記事では、この事件の概要から、考えられる原因、そして私たち一般投資家が取るべき現実的で有効な対策までを、わかりやすく整理して解説します。
著名投資家・テスタ氏に何が起きたのか?

2025年5月1日、テスタ氏は自身のX(旧Twitter)で
「乗っ取られました。証券会社は楽天証券です」
と投稿しました。
その後、日本経済新聞の取材に対し、
「早く注意喚起したほうがいいと思います。詳細把握につとめます」
とコメントし、事態の深刻さが明らかになりました。
判明している事実を整理すると、以下のようになります。
- 利用していた証券会社は楽天証券
- 不審なログイン試行の通知メールが届いた
- 注文履歴を確認したところ、本人の意図しない不正売買が行われていた
- 二段階認証を設定済み
- ウイルス対策ソフトも導入済み
- それでも不正取引が発生
- 現在は口座をロックし、取引停止措置を実施
- 被害原因は現時点では不明
「万全の対策をしていても被害に遭うのか?」
この一点が、多くの投資家を不安にさせました。
証券口座乗っ取りは楽天証券だけの問題ではない
今回の件を受けて、
「楽天証券は危ないのでは?」
「SBI証券のほうが安全なのでは?」
といった声も多く見られました。
しかし結論から言うと、特定の証券会社だけの問題ではありません。
2025年に入ってから、不正アクセス被害が確認されている主な証券会社は以下の通りです。
- 楽天証券
- SBI証券
- マネックス証券
- 野村證券
- SMBC日興証券
口座数の多い楽天証券やSBI証券は目立ちやすいだけで、ネット証券全体が標的になっていると考えるのが現実的です。
現在考えられている主な原因は2つ

テスタ氏のケースでは原因は特定されていませんが、一般的に広がっている不正アクセスの原因は、大きく分けて以下の2つとされています。
原因① フィッシング詐欺
実在する証券会社や銀行を装った偽メールを送り、
偽サイトに誘導してID・パスワードを入力させる手口です。
特にこの1年で急増しており、
フィッシング詐欺メールの約9割が日本人を標的にしている
とも言われています。
原因② コンピューターウイルス(インフォスティラー)
「インフォスティラー」と呼ばれるウイルスに感染すると、
ブラウザに保存されているIDやパスワードが抜き取られます。
- 違法サイトの閲覧
- メール内リンクのクリック
- フリーソフトの安易なインストール
こうした行動がきっかけになることが多く、
盗まれた情報は闇サイトで売買され、そこから不正アクセスが行われます。
「内部犯行」「対面証券が安全」は本当か?
一部では
「証券会社の内部犯行では?」
「やっぱり対面の証券会社が一番安全」
という意見もあります。
しかし、被害が複数の証券会社で同時多発的に起きている以上、
特定企業の内部犯行説は現実的ではありません。
また、対面証券にも別のリスクがあります。
- 商品の選択肢が限られる
- 手数料が高い
- 担当者に資産状況を把握される
- 実際に社員による犯罪事例も発生している
「ネット=危険、対面=安全」という単純な話ではないのです。
今すぐ実践すべき8つの具体的対策

では、私たちはどう行動すべきなのでしょうか。
以下は、現実的かつ効果的な対策です。
対策① パニックにならない
まず落ち着きましょう。
被害は深刻ですが、全員が被害に遭っているわけではありません。
対策② メールのリンクは絶対に開かない
証券会社や銀行を名乗るメールのリンクは踏まない。
公式アプリやブックマークからアクセスしましょう。
対策③ Gmailを利用する
Gmailはフィッシングメールの自動検知能力が非常に高いため、
多くの詐欺メールを受信前にブロックしてくれます。
対策④ 二段階認証を必ず設定
完全ではありませんが、
設定していない場合と比べて防御力は段違いです。
対策⑤ パスワード管理ソフトを使う
1Passwordなどを利用し、
ブラウザ保存は避けましょう。
対策⑥ パスワードの使い回しをやめる
管理ソフトを使えば、
安全で複雑なパスワードも簡単に運用できます。
対策⑦ Macを使うのも一つの選択肢
Windowsはウイルスの標的になりやすい傾向があります。
絶対ではありませんが、リスク低減にはなります。
対策⑧ OS・ブラウザを常に最新に
アップデートは最大のセキュリティ対策です。
後回しにしないようにしましょう。
それでも不安な人は「口座ロック」も検討
どうしても不安な場合は、
証券会社に連絡して取引自体を一時的にロックする方法もあります。
相場に参加しない期間があるなら、有効な選択肢です。
まとめ
- 100億円投資家テスタ氏が証券口座乗っ取り被害に遭った
- 被害は楽天証券に限らず、複数の証券会社で発生している
- 原因は主にフィッシング詐欺とウイルス感染と考えられている
- 大手証券会社と証券協会は補償方針を表明
- パニックにならず、基本的なセキュリティ対策を徹底することが重要
正しい知識と冷静な行動が、あなたの資産を守りましょう。