株がもらえる新サービス「カブアンド」は本当にお得なのか?

【無料で株がもらえる?】株がもらえるサービス「カブアンド」は本当に“あり”なのか

【無料で株がもらえる?】株がもらえるサービス「カブアンド」は本当に“あり”なのか

「電気やガス、通信回線を乗り換えるだけで株がもらえるらしい」
「ポイントじゃなくて“株”がもらえるなら、かなりお得なのでは?」

最近、そんな声とともに話題になっているのが、株がもらえるサービス「カブアンド」です。
今回は「カブアンドって実際どうなの?利用する価値はあるの?」という質問をいただいたので、少し踏み込んで考えてみたいと思います。

結論から言うと、僕自身は現時点では利用しません
理由はシンプルで、「本質的に見るべきポイントは“もらえる株”ではなく、“サービスそのものの価値”だから」です。

では、なぜそう考えるのか。順を追って解説していきます。

カブアンドとはどんなサービスなのか

カブアンドは、ZOZO創業者の前澤友作さんが立ち上げた新しいサービスです。
電気・ガス・通信回線などの生活インフラをカブアンド経由で利用すると、ポイントの代わりにカブアンドの未公開株が付与される、という仕組みになっています。

これまでにも、

  • 楽天モバイルを使えば楽天ポイントが貯まる
  • マネーフォワード光を使えば、マネーフォワードMEの有料プランが無料になる

といったように、企業が自社サービス利用者に対して特典を付ける例はたくさんありました。
カブアンドの場合、その「特典」がポイントではなく株式である、という点が特徴です。

一見すると、「無料で株がもらえるなら得しかない」と感じる人も多いでしょう。

そもそも「未公開株」とは何か

そもそも「未公開株」とは何か

ここで一度、「未公開株」について整理しておきましょう。

未公開株とは、その名の通り証券取引所に上場していない企業の株式のことです。
私たちが楽天証券やSBI証券で簡単に売買できるトヨタや任天堂の株は、すべて上場株式です。
これらは、証券取引所や監査法人による厳しい審査をクリアし、「自由に売買してよい」と認められています。

一方、未公開株は上場前の株式です。
実は、世の中のほとんどの会社は未公開企業であり、創業者やその親族が株式を保有しています。
上場していないだけで、「株が存在しない会社」はほぼありません。

未公開株が抱える大きなデメリット

未公開株には、上場株と比べて明確なデメリットがあります。

  • 流動性が低い(売りたいときに売れない)
  • 株価が不透明
  • 情報開示が少ない
  • 詐欺のリスクがある
  • 配当やリターンが不確実

正直に言えば、投資家にとってはかなり不利な条件です。
上場企業ですら粉飾決算や不祥事が起きることがある中で、監視体制が弱い未公開企業はなおさらリスクが高いと言えます。

もちろん、将来的に上場して株価が何倍にもなるケースもゼロではありません。
ただし、それはごく一部の成功例であり、多くの未公開企業は上場に至らないのが現実です。

「無料でもらえるなら得」なのか?

ここで、よくある反論が出てきます。

「でもカブアンドは、株を“買う”わけじゃないですよね?」
「サービスを使うだけで無料でもらえるなら、損してもゼロじゃないですか?」

確かに、表面上はそう見えます。
ただし、ここで見落としがちなポイントがあります。

それは、本当にそのサービスを最安・最適で使えているかという点です。

必要のないサービスを契約したり、本来なら月3,000円で済むものを5,000円で使っていたとしたらどうでしょう。
その差額は、実質的に「株をもらうために支払っているコスト」になります。

これでは本末転倒です。

本質的に見るべきは「サービスの価値」

重要なのは、「株がもらえるかどうか」ではありません。
そのサービス自体が、価格と品質の面で本当に優れているかです。

もし、

  • 他社より明確に安い
  • 同価格で品質が高い
  • 乗り換える合理的な理由がある

のであれば、株がもらえなくても利用する価値はあります。

現時点では、カブアンド各サービスの価格はまだ公表されていません。
個人的には、すでに激しい価格競争が行われている通信や電気・ガス分野で、既存大手より大幅に安くするのは簡単ではないだろうと見ています。

上場しても億万長者にはなれない現実

仮にカブアンドが将来上場したとしても、サービス利用で得られる少量の株式だけで人生が変わる可能性は極めて低いです。
本当に大きなリターンを得るのは、創業者や初期投資家です。

これは冷たいようですが、資本の世界の現実です。

前澤さんの思想には共感する

ここまで厳しめの話をしましたが、前澤さんの
「みんなに株を持ってほしい」
「国民総株主の時代をつくりたい」
という思想自体には強く共感します。

現代社会は、労働者よりも資本家が有利な構造になっています。
だからこそ、労働だけに依存せず、資本側のポジションを取ることは非常に重要です。

ただし、その第一歩として未公開株を“ポイント感覚”で持つことが、本質的な資本形成につながるかというと、正直疑問が残ります。

まとめ

まとめ
  • カブアンドは、サービス利用で未公開株がもらえる仕組み
  • 未公開株はリスクが高く、投資対象としてはおすすめしにくい
  • 見るべきは「もらえる株」ではなく「サービスの品質と価格」
  • 仮に上場しても、得られるリターンは限定的
  • 資本家ポジションを取るなら、NISAや上場株投資、副業・事業の方が現実的

結論として、夢を見ること自体は否定しませんが、堅実に資本を築くなら別の選択肢がある、というのが僕の考えです。