乱高下

相場に向き合うすべての人へ――資産形成という静かな決意

主要な資産クラスの累積価値が、長い時間をかけて増殖してきた歴史を振り返ると、私たちは一つの事実に行き当たります。それは、何らかのかたちで資産形成に踏み出した人が、決して少数派ではないということです。貯蓄、投資、あるいはその両方。方法は違う。されど、多くの人が「未来の自分」のために行動を起こしています。

株は生き物――気まぐれな市場とともに生きるということ

株は生き物――気まぐれな市場とともに生きるということ

株式市場は、しばしば「生き物」に例えられます。昨日と今日で顔色が違い、機嫌も変わる。穏やかな日もあれば、理由もはっきりしないまま荒れ狂う日もある。相場は気まぐれだ、そう感じたことのある投資家は少なくないでしょう。

投資家の朝は早く、そして重たい

株主の朝は早いものです。日本時間の朝一番、眠い目をこすりながらスマートフォンやパソコンの画面を開く。その瞬間、株価が大きく下がっていて、思わず息をのむ。胸の奥がひやりと冷たくなる。そんな経験をしたことのない投資家を探すほうが難しいかもしれません。

「おはぎゃあ」に込められた、投資家たちの本音

投資家の間で使われる「おはぎゃあ」という言葉があります。朝起きて相場を確認し、思わず悲鳴を上げてしまう――そんな心境を端的に表したネットスラングです。冗談めいた言葉ではありますが、その裏側には、確かな悲哀と現実があります。

ニュースは追い打ちをかけるように不安をあおり、SNSでは悲観論が飛び交う。苛立ちや怒り、どうしようもない無力感に包まれ、画面の前で立ち尽くす。そんな朝を迎えた投資家は、決して珍しくありません。

海の向こうの出来事が、あなたの資産を揺らす

株価は、日本の出来事だけで動いているわけではありません。海の向こうで起きた出来事が、瞬時に反映されます。地政学的リスク、天災、金融不安。時には、実体以上に「イメージ」だけで株価が大きく揺れることもあります。

戦争の可能性をにおわせるニュースで急落し、政治家の一言で反転上昇する。あの下げは何だったのだろうと首をかしげる間もなく、やがて過去最高値を更新する――そんな光景も、相場の歴史では幾度となく繰り返されてきました。

株価と一緒に、心まで揺らす必要はない

ニュースは四方八方へと拡散していきます。しかし、だからといって、株主一人ひとりの人生まで暗く沈ませる必要があるのでしょうか。株価を何度も確認するうちに、気づけば時間だけが過ぎ、心は昨日よりも重くなっている。

株価と連動するかのように、感情まで上下動してしまう。その状態は、決して健全とは言えません。

暴落は苦しい――だからこそ、そこに価値がある

暴落は苦しい――だからこそ、そこに価値がある

暴落は確かに苦しいものです。胸の奥がずしりと重くなり、不安が頭を支配します。しかし、その不快さこそが、間違いなくチャンスの源泉でもあります。

多くの人が市場を去り、恐怖に耐えられず手放していく中で、静かに息づく好機があるのです。株を安く買える局面は、常に心地よい顔をして訪れるわけではありません。

リスクと痛みの先にしか、リターンはない

「リスクのないところにリターンはない。
痛みのないところに利益はない。」

厳しい言葉ですが、相場の真実でもあります。暴落に恐怖を覚えるのは、あなただけではありません。画面の前にいる誰もが同じように怖がっています。

暴落は敵ではない――長期投資家の静かな視点

誰も勝てない相場もあります。悪い結果ばかりが頭をよぎる時期もあります。それでも、長期投資家にとって暴落は敵ではありません。むしろ、遠くから訪ねてきた友人のような存在です。

にやりと笑い、あらかじめ決めたルールに従って、淡々と積み立てる。それができるかどうかが、未来を分けます。

恐れることは正常――振り回されない強さを持つ

恐れを感じること自体は、とても正常です。健全な感覚です。その恐れを否定する必要はありません。ただ、その恐れに振り回されないことが大切なのです。

含み損もまた、未来のための材料

株の上がり下がりは、すべてイベントです。含み損でさえ、未来のリターンを生み出すための材料になり得ます。このドキドキする時間の中にこそ、報われる種が眠っています。

誰かが損切りをして悲鳴を上げている一方で、静かに積み立てを続けている人がいる。その事実を忘れてはいけません。

世界の成長に乗る旅は、揺れながら続いていく

世界の成長に乗る旅路は、決して平坦ではありません。揺れもあれば、嵐もあります。デフォルト、債務不履行、金融不安。どれも新しいものではありません。

それでも世界は前に進んできました。一喜一憂せず、自分のルールに乗り続ける。良いものが安く買えてうれしい――そんな感覚を忘れないことが、投資を続ける力になります。

数字よりも大切な「信じる力」

数字よりも大切な「信じる力」

最後に一つだけ。目先の数字よりも、「信じる力」が大切です。その信じる心こそ、本当の資産なのかもしれません。

乱高下は日常茶飯事。産業も企業も、すべて生きています。だからこそ、軸をぶらさず、冷静に見守り、行動する。

焦らない、騒がない、投げ出さない

焦らない。
騒がない。
投げ出さない。

同じ画面を見ながら、どう動くか。どんな態度で向き合うか。その積み重ねが、未来を形づくっていきます。

今日もまた、相場は揺れています。しかし、その揺れの先に、あなた自身の資産形成の物語は、確かに続いているのです。