幸せを考えるための「5種類の富」と5つの問い
「幸せな人生とは何か」と問われたとき、多くの人はお金や成功を思い浮かべるかもしれません。
しかし実際には、経済的な豊かさがあっても満たされない感覚を抱え続ける人も少なくありません。
近年、海外で注目を集めている書籍の中に、「5つのタイプの富:夢の人生をデザインするための変革指南書」という本があります。
そこでは、幸せを構成する要素として5種類の富が提示され、それぞれに向き合うための5つの質問が用意されています。
本記事では、その書籍をもとに、日常の中で自分自身の人生を見つめ直すヒントを整理していきます。
富① 時間という富

最初に挙げられるのは、「時間」という富です。
時間は誰にとっても平等に与えられているようでいて、使い方によって価値が大きく変わる資源です。
この富と向き合うための問いは、
「愛する人と過ごすために残された時間は?」
というものです。
人生には限りがあります。
日々の忙しさの中で後回しにしている人間関係や、大切だと感じている時間は、本当に確保できているでしょうか。
もし「このままでは後悔しそうだ」と感じるのであれば、それは時間という富の使い方を見直すサインかもしれません。
富② 社会的な富(人とのつながり)

2つ目は、社会的な富、いわゆる人とのつながりです。
どれだけ多くの人と関わっているかではなく、「どのような関係性を築けているか」が問われます。
この富を考えるための問いは、
「あなたの葬儀で最前列にいるのは誰ですか?」
というものです。
人によって理想は異なります。
少人数でも深い関係を大切にしたい人もいれば、広く社会と関わることに喜びを感じる人もいるでしょう。
重要なのは、そのイメージに自分自身が納得できているかどうかです。
もし違和感があるなら、人との関わり方を見直す余地があるのかもしれません。
富③ 精神的な富
3つ目は、精神的な富です。
これは、自分が納得できる価値観に沿って生きているかどうか、という問いに深く関わります。
ここで考えたいのは、
「10歳の自分は、いまの自分を見てどう言うと思いますか?」
という問いです。
理想や夢は、年齢とともに形を変えていきます。
しかし、「本当に大切にしたいもの」を見失ったまま進み続けると、達成感のない忙しさだけが残ることもあります。
精神的な富は、他人と比べて得られるものではありません。
自分自身の基準に照らして、納得できているかどうかが重要です。
富④ 肉体的な富(健康)
4つ目は、肉体的な富、つまり健康です。
健康は失って初めて、その価値に気づきやすい富でもあります。
ここでの問いは、
「自分の80歳の誕生日パーティーで踊れますか?」
というものです。つまり、80歳になっても踊れるほど元気でいられますか? ということです。
身体は、長い人生を共に過ごす“基盤”です。
短期的な無理を重ねることが、将来の自由を奪ってしまう可能性もあります。
日々の選択が、数十年後の自分にどのような影響を与えるか。
そうした視点で健康を捉えることが、肉体的な富を育てる第一歩になります。
富⑤ 経済的な富
最後は、経済的な富です。
多くの人が最も意識しやすい一方で、最も満たされにくい富でもあります。
ここで問われるのは、
「自分にとっての“充分”とは何か」
という問いです。
お金には上限がありません。
比較を続けている限り、どれだけ増えても不足感は消えにくいものです。
経済的な富を実感するためには、「どこまであれば満足なのか」を自分なりに定義する必要があります。
この基準がないままでは、豊かさを感じることは難しいでしょう。
5つの富は、人生のバランスを見る指標
ここまで紹介した5つの富は、どれか1つだけが突出していれば良い、というものではありません。
人生全体を俯瞰し、どこが満たされ、どこが不足しているのかを確認するための指標です。
- 時間
- 人とのつながり
- 精神的な納得感
- 健康
- お金
それぞれに向き合うことで、自分の現在地が見えてきます。
おわりに

幸せに生きるための答えは、人それぞれ異なります。
しかし、自分に問いを投げかけることをやめてしまうと、気づかないうちに流される人生になってしまいがちです。
今回紹介した5つの問いは、どれもシンプルでありながら、本質を突いています。
すべてに一度で答えを出す必要はありません。
節目ごとに立ち止まり、問い直し続けること。
それ自体が、豊かな人生をつくるプロセスなのではないでしょうか。