ファイナンシャルプランナーは意味なし?FP資格が使えない7つの理由

ファイナンシャルプランナー資格は本当に意味がないのか

お金の知識としての価値と、資格の現実を冷静に考える

近年、将来への不安や資産形成への関心の高まりから、「お金の勉強」を自主的に始める人が増えています。その流れの中で、家計管理や資産運用、保険、税金などを幅広く学べる資格として、ファイナンシャルプランナー資格に興味を持つ人も少なくありません。特に学生や若い社会人の間では、「教養として役立ちそう」「人生に必要な知識が身につきそう」といった理由から、独学で勉強を始めるケースも多く見られます。

しかし一方で、インターネット上では意味がない」「使えない」「取っても評価されない」といった否定的な意見も数多く見受けられます。こうした情報に触れ、「せっかく勉強しているのに無駄なのではないか」「本当に挑戦する価値があるのだろうか」と不安になる人もいるでしょう。

結論から述べると、この資格が意味を持つかどうかは、何を目的として取得するのかによって大きく変わります。お金に関する一般的な教養を身につけたいのであれば非常に有用ですが、就職や転職、収入アップといった実利を強く期待すると、物足りなさを感じる可能性が高い資格でもあります。以下では、一般的に「使えない」と言われる理由を整理しながら、この資格の実態と向き合っていきます。

資格が評価されにくい理由7選

資格が評価されにくい理由7選

① 就職・転職に直結しにくい

資格とは、本来「その人に何ができるのか」を第三者に伝えるための一つの指標です。時間と費用をかけて取得する以上、就職や転職の場面で一定の評価を期待するのは自然なことでしょう。

しかし現実には、ファイナンシャルプランナー資格が就職活動を決定的に有利にするケースは多くありません。企業側から見ると、「この資格を持っていることで、どの業務にどのように貢献できるのか」が分かりにくいからです。特定の職種に必須となる資格ではないため、評価が曖昧になりがちです。

学生の場合、「勉強熱心」「自己管理能力がある」といった姿勢を評価される可能性はありますが、それだけで内定に直結することは稀です。社会人の転職となるとさらに厳しく、実務経験やこれまでの成果の方が重視されます。異業種から金融業界に転職する際にも、多少の補足材料にはなっても、決定打になることはほとんどありません。

② 難易度が比較的低い

この資格は、合格率が比較的高く、しっかり学習すれば多くの人が到達できるレベルに設定されています。そのため、誰でも取れる資格」「特別感がない」と見られてしまうことがあります。

試験範囲は、人生設計、保険、金融商品、税金、不動産、相続など多岐にわたりますが、いずれも概要を中心とした内容です。それぞれの分野には、より高度で専門的な資格が存在しており、それらと比べると知識の深さはどうしても限定的になります。

結果として、「広く浅く知っているが、どの分野の専門家でもない」という評価になりやすく、一般常識の延長線上と捉えられてしまうのです。

③ 実務で直接使える場面が少ない

この資格で学ぶ内容は、日常生活では非常に役立ちますが、仕事として対価を得るレベルとなると話は別です。実務の現場では、より専門的で正確な判断が求められるため、最終的には各分野の専門職に委ねる必要が生じます。

そのため、ファイナンシャルプランナーとして働く人の多くは、相談窓口的な役割にとどまり、一般論の説明や整理役に回ることが多くなります。単独で完結する仕事が少ないため「この資格がなければできない業務」が存在しない点も、評価を下げる一因となっています。

④ 収入アップに直結しない

資格を取得すれば給料が上がる、手当がつく、という期待を抱く人も多いですが、この資格に関してはそのようなケースは限定的です。専門性が高く、業務独占性のある資格とは異なり、「持っているだけで価値がある」という扱いにはなりにくいのが現実です。

職場によっては昇進要件の一つとして求められる場合もありますが、それはあくまで間接的な効果に過ぎず、資格そのものが収入を押し上げるわけではありません

⑤ 学習・維持コストがかかる

この資格は、取得そのものに加えて、教材費や受験料など一定の費用がかかります。さらに、関連する民間資格を継続して保有する場合には、更新のための費用の負担が発生します。

収入増加に結びつきにくいにもかかわらず、継続的な出費が必要になる点を考えると、費用対効果に疑問を感じる人がいるのも無理はありません。

⑥ 独占業務が存在しない

世の中には、資格を持っていなければ法律上行えない業務があります。しかしファイナンシャルプランナー資格には、そのような独占業務がありません。資格を持っていなくても、同様の相談業務を行うこと自体は可能です。

この点が、「絶対に必要な資格ではない」という印象を強めています。

⑦ 資格がなくても名乗れてしまう

ファイナンシャルプランナーという呼称自体は、資格がなくても使用できます。そのため、資格の有無だけでは実力を判断しづらく、肩書きとしての信頼性が低く見られがちです。

それでも価値がある「お金の教養」としての側面

それでも価値がある「お金の教養」としての側面

ここまで読むと、否定的な面ばかりが目立つかもしれません。しかし、この資格が「お金の教養」を学ぶ手段として非常に優れていることは間違いありません

家計管理、保険の仕組み、税金の基礎、老後資金、資産形成など、本来であれば学校で教わる機会の少ない重要なテーマを、体系的に学ぶことができます。難易度が高すぎないからこそ、多くの人が最後まで学び切れる点も大きな魅力です。

実際、堅実に資産を築いている人や、家計管理が上手な人の中には、この資格を通じて基礎知識を身につけた人も少なくありません。

本当に大切なのは「資格」よりも「中身」

本当に大切なのは「資格」よりも「中身」

最終的に重要なのは、資格の有無ではなく、その人がどれだけ知識を活かし、どのような実績を積んできたかです。肩書きだけで判断せず、経歴や考え方、行動を総合的に見る姿勢が求められます。

この資格は、「就職や転職の武器」「収入を増やすための道具」としては弱いかもしれません。しかし、「自分と家族の人生を守るための知識」を身につけるという目的においては、十分に意味のある選択肢だと言えるでしょう。

欲張りすぎず、期待値を正しく設定したうえで取り組むなら、この資格は決して無駄にはなりません。お金と向き合う第一歩として、静かに、しかし確実に役立つ学びを与えてくれる資格なのです。