太陽光発電投資が「ダメな理由」5選

太陽光発電投資は本当に有望なのか

太陽光発電投資は本当に有望なのか

近年、お金に関する相談の中で、太陽光発電投資についての質問を受けることが少なくありません。
「利回りが高いと聞いた」「安定した収益が得られそう」といった期待を抱く方も多いようです。

しかし結論から言えば、これから新たに太陽光発電投資を始めることは、積極的におすすめできる選択肢ではありません。
自身が取り組むつもりはなく、身近な人に勧めることもありません。

その理由は、大きく分けて五つあります。本記事では、太陽光発電投資がなぜ魅力に乏しいのかを、順を追って丁寧に解説していきます。

理由① すでに「旬」を過ぎている投資分野である

太陽光発電が一気に注目を集めた背景には、過去の大規模災害があります。
それをきっかけに、従来のエネルギー源だけに依存するのではなく、自然エネルギーを活用しようという流れが生まれました。

その流れを後押しする形で、発電した電力を一定価格で長期間買い取る制度が導入されました。当初は非常に高い買取価格が設定され、多くの人が太陽光発電設備に投資しました。

しかし、この買取価格は年々引き下げられ、現在では開始当初と比べて大幅に低下しています。
「設備の性能が向上しているから、まだ利益は出る」という意見もありますが、買取価格の下落や規制強化、事業者の撤退や倒産が相次いでいる現実を見ると、明らかに成長期は過ぎています。

過去に利益を上げた人がいることは事実です。しかし、それはあくまで好条件が揃っていた時代の話です。
これから参入する投資家にとって、同じ恩恵を受けられる可能性は高くありません。

理由② 利益の上振れがほとんど期待できない

理由② 利益の上振れがほとんど期待できない

投資を考えるうえで重要なのは、「どれだけ利益が伸びる可能性があるか」という点です。
株式や不動産であれば、価格が大きく上昇し、投資額の何倍ものリターンを得られることもあります。

一方、太陽光発電投資では、発電量が劇的に増えることはありません。日照時間が急に倍増することはなく、売上はほぼ一定です。

高い利回りが強調されることもありますが、それはあくまで表面的な数字です。
実際には、設備の維持管理費、修理費、保険料、借入金の返済、金利、税金など、さまざまなコストが差し引かれます。

さらに、設備は年月とともに劣化し、発電効率は徐々に下がっていきます。
利益が増えていく投資ではなく、むしろ減少していく可能性を抱えた投資だと言えるでしょう。

理由③ リスクが非常に多い実物投資である

太陽光発電は、実際の設備を所有する「実物投資」です。そのため、さまざまなリスクが伴います。

天候不順による発電量の低下、電力の受け取り制限、設備や配線の盗難、自然災害による破損、管理不足によるトラブルや火災など、挙げればきりがありません。

投資にリスクはつきものですが、それを受け入れられるのは、リターンが十分に見込める場合です。
しかし、太陽光発電投資は大きな利益を期待しにくい一方で、リスクだけはしっかり存在します。

このバランスの悪さは、これから投資を始める人にとって大きな不安要素となります。

理由④ 想像以上に手間と時間がかかる

太陽光発電投資は「ほったらかしで稼げる」というイメージを持たれがちですが、実際は違います。

投資前には業者選びや資金調達の手続きが必要です。稼働後も、設備の点検、清掃、雑草の管理、発電量の確認、トラブル対応、帳簿管理、税務対応など、やるべきことは尽きません。

これらはすべて時間と労力を要します。
株式や債券のような管理負担の少ない投資と比べると、拘束される時間は明らかに多くなります。

限られた時間とエネルギーを、効率よくお金を増やすために使えているかどうかを考える必要があります。

理由⑤ 投資の「出口」が見えにくい

投資において重要なのは、始めることよりも「終わらせ方」です。
太陽光発電設備は、将来的にどのように処分するのかが非常に不透明です。

買取価格が今後も維持される保証はなく、設備を撤去する際には高額な処分費用がかかる可能性もあります。
土地を元の状態に戻しても、次の活用方法が見つかるとは限りません。

実際に投資を終えた人の情報が少ない点も、不安を大きくします。
出口が見えない投資は、初心者が手を出すにはハードルが高いと言えるでしょう。

まとめ 資源は「報われやすい分野」に使うべき

まとめ 資源は「報われやすい分野」に使うべき

ここまで、太陽光発電投資が勧めにくい理由を五つ挙げてきました。

  1. すでに成長期を過ぎている
  2. 利益の上振れが期待できない
  3. リスクが多い
  4. 手間と時間がかかる
  5. 出口が不透明である

これらの理由から、太陽光発電投資は、これから資産形成を目指す人にとって優先度の高い選択肢とは言えません。

大切なのは、限られたお金・時間・労力を、より成果につながりやすい分野に振り向けることです。
家計管理を整え、投資の基礎を学び、収入を高める努力をすることが、長期的には資産形成の近道になります。

流行や聞こえの良い話に流されるのではなく、自分にとって本当に合理的な選択かどうかを、冷静に見極めることが何より重要です。