株価が上がりすぎた時の「リバランス」の方法と、リスク管理の基本を解説

株高局面で悩む人へ──「つみたて投資は止めても良いのか?」リバランスの考え方をわかりやすく解説

近年の株価上昇を受けて、こんな悩みを抱える人が増えてきました。

  • 「株価が上がりすぎて、総資産に占める株式の割合が増えすぎている」
  • 「リスク管理のために現金比率を高めたい」
  • 「つみたて投資、いったんストップして良いのかな?」

思い当たる人も多いのではないでしょうか。今日はこうした疑問に丁寧に答えていきます。

結論から言うと、つみたて投資を一時的に止めることは“問題ありません”
しかし、これは「暴落を予想して止める」という意味ではありません。ここを誤解しないようにしてください。

今回の話はあくまでリバランスの問題です。

暴落のタイミングは誰にも読めません。「暴落が来そうだからつみたてを止める」「今は危なそうだから現金を増やしておく」といった“予想”に基づいた判断ではない点を、まず押さえておいてください。

■ リバランスとは何か?

■ リバランスとは何か?

リバランスとは、現在のポートフォリオを、最初に決めた理想の比率に戻すための調整作業です。

例として、投資家Aさんが「株式60%:現金40%」という理想のポートフォリオを設定していたとします。

ただし、ここでいう「現金」には次の項目は含みません。

  • 生活防衛資金
  • 3年以内に使う予定のあるお金
  • 特別費の積み立て

これらは“投資とは別のお金”であり、投資における現金比率に含めるべきではありません。

多くの初心者がつまずくポイントですが、

「現金と株式の比率」と言うときは、投資に回せる余剰資金と株式だけで計算する

これが原則です。

■ 株高になると起こる「リスク許容度超え」

株価が上がれば、当然ながら株式の評価額も増えます。すると、

  • 「株式80%:現金20%」
  • 「株式90%:現金10%」

など、当初より株式比率が過度に高まり、結果として自分のリスク許容度を知らぬ間に超えてしまうことがあります。

リスク許容度とは「どれだけ損失に耐えられるか」のこと。

  • リスク許容度が高い → 株式100%でもOK
  • リスク許容度が低め → 株式20~30%など控えめに

そんなイメージです。

株式の割合が高まりすぎてソワソワするなら、今の状態は自分の許容範囲を超えている可能性があります。そこで行うのがリバランスです。

■ リバランスの方法は2つ

■ リバランスの方法は2つ

ズレた比率を理想に戻すには、主に以下の2つの方法があります。

① 株式を売って現金化する

現在の株の量が多すぎる場合、保有分の一部を売却してバランスを整えます。

特に以下のような人に向いています。

  • 運用額が大きい(例:1000万円)
  • 追加投資額が少ない(例:月1万円)

この場合、売却しないと現金比率がほとんど上がらず、調整に何年もかかることがあります。

② 追加投資をいったん止め、現金比率を増やす

運用額がまだ少ない人はこちらでも十分です。

  • 運用額100万円
  • 追加投資額5万円/月

このように金額が小さいうちは、つみたてを止めれば自然と現金割合が増え、短期間で理想の比率に近づきます。

■ チェック頻度は「年1回〜半年に1回」で十分

リバランスは頻繁にやる必要はありません。

  • 年1回、または半年に1回チェック
  • 理想比率から±10%以上ズレたら調整

このくらいのゆるい基準で構いません。

株価は毎日動きます。少しのズレで毎回売買すると、メンタル的にも作業的にも大変です。長く続けるためには「楽であること」が重要です。

■ それでも「リバランスしない」という選択肢もある

■ それでも「リバランスしない」という選択肢もある

ややこしい話が続きましたが、ここからは“投資家としての本音”の部分です。

結論から言うと——

リバランスしないほうが圧倒的にラクです。

  • つみたてを一切止めない
  • いつでも買い続ける
  • 買った株は売らない
  • 経済的自由を達成するその日までひたすら継続

これが実は最もシンプルで、長期的には成果が出やすい方法でもあります。

  • 判断しないので脳の負担がない
  • 作業が少ない
  • 長期的な増加が期待できる

実際、多くの成功者がこの方法を採用しています。

■ それでも「保守的なアドバイス」をする理由

ではなぜ「リバランスも検討しましょう」「つみたてをストップしてもOK」と言うのか?

その理由はとてもシンプルで、

あなたを投資の世界から退場させないためです。

人間は、思った以上に「損失に弱い」生き物です。

暴落が起きて資産が大きく減ると、

  • 正常な判断ができなくなる
  • 不安で眠れなくなる
  • 株を全部売ってしまう
  • つみたてをやめてしまう

こうして、せっかくの正しい投資を途中で離脱してしまう人はとても多いのです。

退場してしまったら、資産形成はほぼ不可能になります。

だからこそ、株高で不安を感じているなら、アクセルを緩めて構わないというわけです。

■ まとめ:株高の今、不安を感じるならアクセルを緩めても良い

株価が高く、株式比率が増えすぎて不安を感じている人は、

  • つみたてを一時的に止める
  • リバランスのために株を売る

といった対応は十分にアリです。

これは「暴落を予想して行動する」という話ではなく、

自分のリスク許容度を守るための行動

だからです。

とくに投資経験が短い初心者の人は、
迷ったら保守的に
というスタンスのほうが、長く続けられます。

結局、資産形成の一番のコツは「市場に長く居続けること」です。

焦らず、無理せず、自分のペースで。
長期の視点で資産を育てていきましょう。