SBI版SCHDは投資先として検討に値するのか

2024年11月20日、SBIアセットマネジメントより、新たな米国高配当株ファンドの募集・設定が発表されました。
正式名称は**「SBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型)」、愛称は「S・米国高配当株式100」**です。
本ファンドは、先行して登場した「楽天・高配当株式・米国ファンド(楽天SCHD)」と同様に、米国の人気ETFである**SCHD(Schwab US Dividend Equity ETF)**を投資対象とするファンドであり、いわば「SBI版SCHD」と位置づけられます。
本記事では、
- SCHDとはどのようなETFなのか
- SBI版SCHDは投資先として有力なのか
この2点について、整理して解説します。
SCHDとはどのようなETFか
SCHDは、米国で高い評価を受けている高配当株ETFです。
2011年10月に設定されており、10年以上の運用実績を持つ点は大きな安心材料と言えるでしょう。
主な特徴は以下の通りです。
- 運用コストが年率0.06%と非常に低い
- 運用資産総額が約10兆円規模と非常に大きい
- 分配金利回りは直近で約3.4%前後
これらの点から、SCHDは米国高配当株ETFの中でも、代表的な存在とされています。
投資対象となる企業の特徴

SCHDが投資対象とする企業には、明確な選定基準があります。
具体的には、
- 10年以上連続して配当を支払っている企業
- 時価総額が5億ドル以上の一定規模を持つ企業
- 収益性や財務の健全性、配当の持続性に優れた企業
これらの条件を満たす企業の中から、約100銘柄に厳選して投資が行われています。
また、特定の銘柄やセクターに偏らないよう、分散にも配慮された設計となっています。
簡潔に表現すると、安定的に配当を支払い続け、将来的な成長も期待できる企業群に投資するETFと言えるでしょう。
配当実績と株価推移
高配当株ファンドを評価するうえで重要なのは、配当の安定性と持続性です。
SCHDの分配金推移を見ると、過去10年でおおむね右肩上がりとなっており、安定した増配傾向が確認できます。
また、配当だけでなく、株価の推移も重要な要素です。
設定来の株価推移を見ると、世界的な市場混乱時には一時的な下落が見られるものの、長期では着実に成長しており、約13年で株価はおよそ3倍以上となっています。
この点から、SCHDはインカムゲインとキャピタルゲインの両立を目指す高配当株投資の一例として、多くの投資家から支持されていると考えられます。
SBI版SCHDの位置づけと特徴
SCHDは、日本の証券会社では直接購入することができません。
そこで登場したのが、楽天SCHDや今回のSBI版SCHDといった「間接的にSCHDへ投資する投資信託」です。
SBI版SCHDの主な特徴として、以下の点が挙げられます。
運用コスト
SBI版SCHDの信託報酬は、年率約0.12%台とされています。
これは楽天SCHDよりも低く設定されており、コスト面ではSBI版がやや有利と言えるでしょう。
決算月
SBI版SCHDは、3月・6月・9月・12月の年4回決算となっています。
楽天SCHDとは決算月が異なるため、分配金の受取タイミングに違いが生じます。
ポイント付与制度
SBI証券では、投信マイレージサービスによるポイント付与が行われており、SBI版SCHDも対象となる可能性があります。
付与率は大きなものではありませんが、長期保有を前提とする場合には一定のメリットと言えるでしょう。
SBI版SCHDはおすすめできるのか

結論として、SBI版SCHDは十分に投資対象として検討に値するファンドと考えられます。
本家SCHDの優れた運用実績を背景に、比較的低コストで間接的に投資できる点は大きな魅力です。
ただし、高配当株投資である以上、
- 短期的な値動き
- 投資タイミング
- 為替変動の影響
といった点には注意が必要です。
まとめ
SBIアセットマネジメントから、新たにSCHD連動型の米国高配当株ファンドが登場しました。
募集開始は2024年12月6日、運用開始は12月20日を予定しています。
楽天SCHDと比較すると、SBI版はコスト面やポイント制度においてやや有利な設計となっていますが、すでに楽天SCHDを保有している方が、必ずしも乗り換える必要があるとは限りません。
特に、売却に伴う税負担が発生する場合には慎重な判断が求められます。
今後も、楽天証券とSBI証券の競争が続くことで、投資家にとってより良い商品が提供されることが期待されます。
ご自身の投資方針や資産配分を踏まえたうえで、無理のない形で検討されることをおすすめします。