資産形成には元手が重要――収入を伸ばして経済的自由を目指すために
将来、経済的に自立した生き方を実現したいと願う人は多いものです。しかし、現実には日々の節約だけで大きく資産を増やすには限界があります。年間百万円を節約しても、十分な資産を築くには何十年という時間を要します。より早く自由な時間と豊かな選択肢を得るためには、「稼ぐ力」を高め、自らの収入基盤を強化することが欠かせません。
多くの人は給与による収入を中心に生活していますが、この形だけでは大きな資産形成には時間がかかりやすい特徴があります。仮に資産運用で年間五パーセントの収益が得られるとしても、元手が一万円であれば年間五百円しか増えません。一方、百万円の元手があれば五万円、一千万円であれば五十万円、さらに大きく資産を持つ人なら、働かなくても相当額の資産所得が得られることになります。この違いが、経済的自由に到達するスピードを大きく左右するのです。
したがって、資産を増やしたいのであれば、まずは資金の種となる収入を増やすことが必要不可欠です。特に「稼ぐ力」を育てることで、資産購入のペースが格段に早まり、経済的自由に近づく道が開けます。
■ 二種類の収入を理解することから始める

収入には大きく分けて二種類あります。一つは、雇われて働くことで得られる「給与による所得」です。これは安定性が高く、生活費を確保するうえでとても重要です。ただし、税金の調整が難しく、働く時間や場所の自由度が限られやすいという特徴があります。また、安定している反面、急激な収入増加は期待しづらいため、この収入だけで経済的自由を目指すには時間がかかりがちです。
もう一つが、自らの活動によって生み出す「事業による所得」です。これは副業なども含まれます。給与に比べると変動はありますが、成長性が高く、事業が軌道に乗れば収入が大きく伸びる可能性があります。また、仕組みづくりに成功すれば、資産所得のように手間をかけずに得られる形に近づけることも可能です。さらに、比較的税金を調整しやすいという利点もあります。
給与による所得と事業による所得、それぞれに長所と短所があり、どちらが優れているというものではありません。大切なのは両方をバランスよく伸ばし、「安定性」と「成長性」を両立させることです。この二つが揃うことで、資産形成の速度を大きく加速させることができます。
■ 収入を増やし資産を買うための理想的なステップ

収入基盤をつくる最初のステップは、やはり給与による所得の安定化です。生活費を確保し、家計を黒字にする仕組みを整えなければ、事業に挑戦する余裕が生まれません。また、経験やスキルが十分でない状態でいきなり事業に取り組むと、収入が不安定になりかえって生活が苦しくなることもあります。
生活基盤が整ったら、次に資産所得を増やす段階に進みます。貯金ができるようになれば、株式などの資産を購入することができ、そこから得られる利益が新たな収入の柱となります。これがいわゆる「お金の生る木」を買うという考え方です。
そして、資産所得を得る流れができたら、次は事業による所得を育てる段階に入ります。会社を辞めて大きな事業を始める必要はありません。まずは小さな副業から始め、本業と並行して少しずつ収入源を増やしていくことが現実的で安全な方法です。月に数万円でも自力で稼ぐ経験は大きな財産となり、将来的により大きな収入へとつながります。
■ 給与だけで経済的自由を目指す難しさ
給与が高く、生活費を極限まで節約できる人であっても、給与収入だけで大きな資産を築くには長い年月が必要です。特に株式や債券のように借り入れを使いにくい資産の場合、元手が多ければ多いほど資産所得が増えるため、種銭の不足は大きなハンディとなります。
もちろん、給与所得をコツコツと積み立てて資産を買う方法もありますが、これは高い収入を維持し、長期間にわたり節制した生活を続けられる人に限られます。多くの人にとっては、給与による所得だけに頼るよりも、事業による所得を少しずつ育てるほうが、現実的に経済的自由に近づく道となるのです。
■ 小さなリスクで「稼ぐ力」を育てる具体的な方法
収入を増やすための最初の取り組みとしてお勧めなのは、転職”活動”です。実際に転職する必要はなく、まずは自分の市場価値を知るために情報収集をするだけでも十分です。もし現状より良い条件が見つかれば、転職という選択肢を取ることも可能になります。いわば「後出し」で決断できるため、大きなリスクはありません。
次のステップとして、初期費用がほとんどかからない副業から始めることが挙げられます。例えば、家にある不要なものを売るといった小さな取り組みでも、自分の力で収入を得る経験が身につき、事業所得を増やす基礎となります。そこから段階的にレベルを上げ、自分に合った副業へと挑戦していくことが大切です。
■ 経済的自由への道は、着実な一歩から始まる

経済的自由とは、生活費よりも資産所得が上回った状態を指します。そのためには、生活を支える給与所得、成長性のある事業所得、そして資産所得の三つを組み合わせることが重要です。この三本柱が揃えば、安定と成長の両方を手に入れながら資産形成を加速させることができます。
焦る必要はありません。まずは生活基盤を整え、小さくとも自力で稼ぐ経験を積み重ねていけば、誰でも「稼ぐ力」を育てることができます。一歩ずつ前に進むことで、経済的自由は確実に現実へと近づいていくのです。