新NISA オルカン投資で勝てる人と勝てない人の違い。誘惑に負けるな

新NISA オルカン投資で勝てる人と勝てない人の違い。誘惑に負けるな

はじめに——オルカンとは、どんな投資なのでしょうか

はじめに——オルカンとは、どんな投資なのでしょうか

オルカンとは、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の略称で、世界中の株式にまとめて投資できる投資信託です。
具体的には、アメリカ、日本、ヨーロッパ、新興国など、世界47の国・地域、約3000社の株式に分散投資しています。

一つの国や企業に賭けるのではなく、「世界経済全体の成長」にゆるやかに乗っていく。
それがオルカンの基本的な考え方です。

新NISAのスタートとともに、「まずはオルカンから始めよう」と考える方が多いのは、
・分散が効いている
・長期投資に向いている
・仕組みが比較的シンプル
といった理由からでしょう。

ただし、ここで一つだけ、どうしても知っておいてほしい大切なポイントがあります。
オルカン投資で成果を出せるかどうかは、商品選びよりも“向き合い方”で決まるということです。

オルカンで「勝てる人」と「勝てない人」の決定的な違い

オルカン投資で勝てる人とは、どんな人でしょうか。
相場を読む才能がある人でしょうか。投資本を何十冊も読んだ人でしょうか。

実は、そうではありません。
オルカンで勝てる人とは、誘惑に負けない人です。

少し身近なたとえをしてみましょう。
ダイエットを決意して三日目、冷蔵庫の中のプリンに手が伸びてしまう——そんな経験は誰にでもあります。
オルカン投資にも、これとよく似た誘惑が、ほぼ毎年のようにやってきます。

それが、
「オルカンより成績の良かったファンドに乗り換えたい」
という気持ちです。

分散投資の現実——毎年の勝者は入れ替わる

分散投資の現実——毎年の勝者は入れ替わる

投資の世界では、「分散投資が大切だ」と繰り返し語られます。
その理由を、はっきりと示してくれるのが、資産運用の世界で有名な「Guide to the Markets」という資料です。

この資料では、先進国株式、新興国株式、日本株式、債券、REITなど、さまざまな資産クラスの年間リターンがランキング形式で示されています。
それを見ると、ある事実に気づきます。

二年連続で一位になった資産クラスは存在しない。
二年連続で最下位になった資産クラスも存在しない。

順位は毎年のように入れ替わり、一貫して勝ち続ける資産はないのです。
プロの投資家でさえ、「その年に最も成績の良い資産を当て続けるのは至難の業」と語っています。

オルカンは、あえて「一位を取らない」投資

オルカンは、株式というアセットクラスの中で、非常に高い分散効果を持っています。
そのため、米国株だけが好調な年、新興国株だけが好調な年、特定のテーマ株が注目される年には、それらに集中投資している人の方が高いリターンを得ます。

つまり、オルカンは年間成績で一位になることはありません。
これは欠点ではなく、設計上の特徴です。

オルカン投資とは、競馬で必ず一着にはならない馬に賭けるようなものかもしれません。
隣で一着を当てて歓声を上げている人を見ると、心が揺れるのは自然なことです。

しかし、ここで立ち止まって考えてみてください。
長期投資において、本当に必要なのは「一位」でしょうか。

長期で見ると、結果はまったく違ってくる

長期で見ると、結果はまったく違ってくる

投資の名著と呼ばれる書籍の中では、二十年という長い期間で見た場合、市場平均(S&P500)に勝てたファンドはわずか5%程度だと紹介されています。
95%のファンドは、「平均」に負けているのです。

一年ごとの成績に振り回され、売ったり買ったりを繰り返すほど、
・税金
・手数料
・高値づかみ
・底値売り
によって、リターンは少しずつ削られていきます。

再現性の高い投資とは、「一位を狙わない」こと

資産形成で大切なのは、
大勝ちしないけれど、大負けもしないことです。

オルカン投資で勝てる人は、
・一位を狙わないから最下位にもならない
・一位を狙わないから余計なコストをかけない
・一位を狙わないから感情で売買しない
・一位を狙わないから、時間が味方になる

派手さはありませんが、再現性があります。

最後に——比べず、焦らず、続けていきましょう

SNSでは、毎年のように「大きく儲かった話」が流れてきます。
しかし、それは宝くじの当選者の声が目立つのと同じことです。

あなたが歩んでいるオルカン投資の道は、静かで、地味で、しかし確かな道です。
誘惑に負けず、コツコツと積み上げていくこと。

気がついたとき、あなたはきっと、自分でも驚くほど、しっかりとした資産形成ができているでしょう。
新NISAとオルカンは、その長い旅路を支えてくれる、心強い伴走者です。