副業したいけど副業禁止です。どうすれば良いですか?

現代の働き方において、「副業をしたいが、勤務先が禁止しているため踏み出せない」という相談は後を絶ちません。物価上昇が続き、賃金が上がりにくい状況では収入源を複数持つことは大きな力になります。しかし、職場のルールとの兼ね合いに不安を抱く方も多いでしょう。

本記事では、会社員の場合と公的機関に勤める場合の双方について、副業禁止の背景や現実的な向き合い方を丁寧に解説します。法律面の考え方、実際に問題になりやすいポイント、慎重に進めるための工夫などを整理し、自分の人生をより主体的に歩むためのヒントとしてまとめました。

1. 副業が注目される背景

1. 副業が注目される背景

賃金が伸びにくく、職業の変化が激しい現代では、1つの会社だけに依存し続けることが難しくなりつつあります。万一、本業の収入が減っても副業収入があれば生活の安定を守れますし、副業で得たスキルが本業に良い影響を与えるケースも珍しくありません。

さらに、副業によって収入が増えれば投資や貯蓄に回せる余裕も生まれ、将来の安心につながります。「自分の得意を活かして生涯現役で働ける」ことも副業の大きな魅力です。

2. 会社員の場合:就業規則の副業禁止はどこまで強い?

会社員の場合、副業禁止の根拠は多くが就業規則にあります。
就業規則には「許可なく他の業務に従事してはならない」と書かれている場合が多く、これだけを見ると副業は完全に禁止されているように感じます。

一方で、法的な視点では次のような考え方があります。

法律と憲法の関係

就業規則は労働契約のルールとして守るべきものですが、働く人の職業選択の自由は憲法で保障されています。
そのため、社会的な迷惑や不利益を生じない限り、副業そのものを理由に処分することは通常困難とされます。

国の方針

近年、国は副業を後押しする方向性を示しており、副業・兼業を推進するための指針も公表しています。
この指針では、以下の場合を除き、勤務時間外の活動を制限することは望ましくないとされています。

  • 本業の業務に支障が出る
  • 会社の秘密が漏れる
  • 競合する業務を行う
  • 社会的信用を損なう行動をする

つまり、**「本業に迷惑をかけない」「秘密を守る」「競合しない」「不正や倫理に反しない」**という基本を守れば、副業自体を理由に重い処分を受ける可能性は極めて低いと言えます。

3. 副業が“ばれる”理由と避ける方法(会社員)

3. 副業が“ばれる”理由と避ける方法(会社員)

「法律的に問題なくても、社内での人間関係を考えると公言しにくい」という声も多くあります。
その場合のポイントはただ一つ。

● “ばれないように上手にやる”こと

副業が判明するルートはほぼ次の2つだけです。

住民税

副業で収入が増えると税額が増えます。
その住民税の支払い方法を本業の給与経由にすると、会社が「税額が合わない」と気づく可能性があります。

確定申告時に「自分で納付」を選べば、会社に通知されません。

自分の口からしゃべる

実はこれが最多のケースと言われています。
職場でつい話してしまったり、成果を誇ってしまうことで広まります。

「言わぬが花」を徹底すること。

最強の対策は「本業を誠実にやること」

誠実に働き、周囲から信頼されている人は、副業を疑われることも批判されることもありません。
本業を丁寧に続けている限り、副業が問題になることはほぼありません。

4. 公的機関に勤める場合:副業禁止は法律レベルの制限

会社員と異なり、公的機関に勤める人は副業が法律で制限されています。
ここが大きな違いです。

  • 営利目的の事業の運営
  • 企業の役員
  • 報酬を得る活動
  • 個人事業の開始
  • 許可を得ないままの兼業

これらを行うと、停職・減給・免職などの懲戒処分の対象になります。
会社員とは比較にならないほど厳しい制限があると理解する必要があります。

5. 公的機関の職員が副業をする方法

5. 公的機関の職員が副業をする方法

「完全に諦めなければならない」というわけではありません。
法律内で可能な方法はいくつかあります。

許可を得る

社会貢献性が高い活動や、地域活動・文化活動の支援などは許可が得やすい傾向があります。
また、農作業や不動産賃貸など、一定の範囲で認められるケースもあります。

家業を手伝う

本人が営む事業は禁止されますが、家族名義の事業を報酬なく手伝うことは認められる場合があります。
家族全体の資産形成につながるため、実際に行われている方法です。

小規模にとどめる

不動産賃貸などは、事業として大規模化すると問題視されますが、少規模であれば注意されない範囲で行われることもあります。
自治体によって基準が異なるため、過去の承認例の確認も有効です。

「今の職場では副業がどうしても難しい」
「しかし副業で人生の可能性を広げたい」

7. おわりに──人生は一度きり。自分の望む働き方を

副業は収入を増やす手段であると同時に、人生の選択肢を広げる力も持っています。
しかし焦る必要はありません。「禁止」と書かれていても、法律・慣習・許可制度を理解すればできることは多くあります。

大切なのは次の3つです。

  • 本業に迷惑をかけないこと
  • 社会的信用を損なう行動をしないこと
  • 自分と家族の人生をより良くするために賢く動くこと

今日が人生で一番若い日です。
知識を身につけ、可能性を広げ、後悔のない選択をしていきましょう。