高配当株を毎月コツコツ積み立てるのは正解?

「高配当株を毎月、同じ金額で積み立てていくのは良い投資方法ですか?」
投資を始めたばかりの方から、とてもよく聞かれる質問です。
「配当金がもらえるなら安心そう」
「積み立てならリスクも少なそう」
そんなイメージを持つのも、無理はありません。
ですが、結論からお伝えすると、
高配当株を個別銘柄で毎月定額積み立てする方法は、初心者の方にはおすすめできません。
なぜそう言えるのか。
それを理解するために、まずは投資の考え方を整理してみましょう。
投資には「考え方の違い」がある
投資と一口に言っても、やり方はいろいろあります。
ここでは、特に代表的な2つの投資スタイルを紹介します。
- インデックス投資
- 高配当株投資
この2つは、似ているようで、実は考え方がまったく違います。
インデックス投資は「全部まとめて買う」投資
インデックス投資とは、
TOPIXやS&P500などの**株価指数(市場全体の平均点のようなもの)**に連動する商品を買う投資です。
特徴はとてもシンプルです。
- 日本株、海外株をまとめて買う
- 大企業も中小企業もまとめて買う
- 成長している会社も、そうでない会社もまとめて買う
つまり、細かいことは気にせず、全部まとめて買う投資です。
ここで大事な考え方があります。
それは、「株価は基本的に妥当な価格になっている」という前提です。
株価は、
「この値段なら売りたい人」と「この値段なら買いたい人」
が一致したところで決まります。
市場には何百万人もの参加者がいるため、
特別なパニックが起きていない限り、価格は大きく間違いません。
さらに、株式市場は長い目で見ると、少しずつ成長してきました。
これは、経済や技術が発展してきた結果です。
そのためインデックス投資では、
- いつ買うかを細かく考えない
- 毎月コツコツ積み立てる
こうした方法が、とても理にかなっています。
高配当株投資は「選んで、待って、買う」投資
一方で、高配当株投資は考え方がまったく違います。
高配当株投資とは、
配当金(会社が利益の一部を株主に分けるお金)をたくさん出してくれる会社の株を、安いときに買う投資です。
ここでのポイントは次の3つです。
- 投資する会社は厳選する
- 株価が割安なときだけ買う
- いつ買うかがとても重要
つまり、
「今は安い?高い?」を常に考える投資です。
このように、市場の価格は間違うことがあると考え、自分で判断する投資を
「アクティブ投資」と呼びます。
インデックス投資とは、正反対の考え方だと覚えておきましょう。
なぜ高配当株の定額積み立てはおすすめできないのか
では本題です。
なぜ、高配当株を毎月同じ金額で積み立てるのは良くないのでしょうか。
理由① 安くないときにも買ってしまう
高配当株投資では、本来
「今は安いから買う」「今は高いから見送る」
という判断がとても大切です。
しかし、定額積み立てをするとどうなるでしょうか。
- 安いとき → 買う
- 普通の値段のとき → 買う
- 高いとき → それでも買う
これでは、「安く買う」という目的が崩れてしまいます。
実際、以前は高配当だった会社でも、
株価が上がってしまい、今は高配当とは言えなくなっているケースもあります。
その状態で積み立てを続けるのは、
せっかくの高配当株投資の良さを捨てているとも言えます。
理由② 「下がり続ける株」を買い続けてしまう
もう一つの理由は、ナンピン買いのリスクです。
ナンピンとは、
株価が下がったときに追加で買い、平均の購入価格を下げることです。
インデックス投資の場合、市場全体が回復する可能性が高いため、
ナンピンも比較的安心して行えます。
ですが、個別株は違います。
- 業績が悪くなる
- 人気がなくなる
- 最悪の場合、倒産する
こうしたことも、現実に起こります。
もし、毎月の積み立てで
「下がり続ける会社の株」を買い続けてしまったら、
気づいたときには大きな損失になる可能性があります。
例外として考えられるケース
例外として、
VYMやHDVといったアメリカの高配当ETFがあります。
ETFとは、たくさんの会社の株をまとめた商品です。
1社が不調でも、全体への影響は小さくなります。
- 割高なときは積み立てを止める
- それ以外は淡々と積み立てる
こうしたルールを決めれば、初心者の方でも比較的取り組みやすいでしょう。
高配当株投資は「慣れてから」で大丈夫

高配当株投資は、
決して悪い投資方法ではありません。
ただし、
- 会社の中身を調べる
- 株価が安いか考える
- 買わない勇気を持つ
こうした力が必要です。
まずはインデックス投資で
投資に慣れる・市場に慣れる。
その後で、高配当株投資に挑戦しても遅くはありません。
焦らず、自分に合ったペースで。
それが、長く続けられる投資への一番の近道です。