2028年に変わるiDeCo(イデコ)の新ルール――お金に詳しくない方にもわかるやさしい解説
いま注目されている「iDeCo(個人型確定拠出年金)」の仕組みが、2028年をめどに大きく変わります。この改正は国会で正式に成立し、今後、多くの方の老後資金づくりに影響を与えることになります。
「難しいことはわからない」と思われる方も大丈夫です。ここでは、お金が好きな方にも、お金が苦手な方にも、やさしく理解できるようにお伝えします。
ポイント①:掛け金の上限がアップ(=もっと積み立てられる)

今回の改正の目玉は、iDeCoで積み立てられる金額の上限が増えることです。
iDeCoは、拠出した金額が所得控除となるため、節税しながら老後資金を増やせる制度です。
◎新しい上限額(例)
- 自営業の方
月額 6万8,000円 → 7万5,000円 にアップ - 会社員・公務員(企業年金なし)
2万3,000円 → 6万2,000円 に大幅アップ - 企業年金がある会社員・共済組合の方
2万円 → 6万2,000円
これにより、今よりももっと多くの金額を節税しながら積み立てられます。
「老後の不安を少しでも減らしたい」という方にとって、嬉しい改正です。
ポイント②:加入できる年齢が70歳未満まで延長
これまでiDeCoに加入できるのは65歳未満まででした。
今後は一定の条件を満たせば、70歳になる前まで加入可能になります。
- 受け取り開始は変わらず 60歳から。
- 60歳を過ぎても働く方が増えている時代に合わせた変更です。
「定年後も働くつもりだ」「もう少し貯めておきたい」という方にはありがたい制度です。
ポイント③:要注意!“5年ルール”が“10年ルール”に変更(=節税の裏技が使いづらくなる)

iDeCoには、受け取る時期によって税金を減らせる「退職所得控除」という仕組みがあります。
これまでは、
- 60歳でiDeCoの一時金を受け取る
- 5年後の65歳で会社の退職金を受け取る
こうすると、退職所得控除を2回使えるという、いわば「節税の裏技」が存在しました。
しかし、今後はこの5年が10年に延長されます。
つまり、
- 60歳でiDeCo受け取り
- 65歳で退職金受け取り(まだ10年たっていない)
→ 退職金で退職所得控除が使えない
というケースが出てくるのです。
結果として、
税金が増える人が出てくる(=不利になる可能性がある)
ということです。
◎対策となる選択肢
- 退職時期を70歳に延ばす
(60歳iDeCo → 70歳退職金) - iDeCoを一時金ではなく年金方式で受け取る
- あえてiDeCoの掛け金を減らす
(無理に節税を狙わない)
このように出口戦略が複雑になるため、自分に合った選択が必要です。
まずは新NISA、それからiDeCo
iDeCoはたしかに節税メリットがありますが、
- 原則60歳まで引き出せない
- 受け取り方で税金が変わる
- 人によって最適な方法が異なる
など、扱いが難しい面もあります。
一方で、新NISAはお金をいつでも引き出せる上に、
年間360万円・最大1,800万円まで投資できるため、
多くの人にとってはNISAを優先したほうが使いやすいと言えます。
「NISAを満額使える人は少ない」と考えれば、
iDeCoは無理のない範囲で、かつ出口戦略まで考えられる人向けです。
iDeCoは“卒業試験”が難しくなる制度
iDeCoの大きな悩みは、
- いくら掛け金を設定するのが最適か
- 一時金と年金、どちらで受け取るべきか
- 退職金と時期が重なるとどうなるのか
など、個人の状況によって正解がまったく違うことです。
今後の改正でさらに複雑になるため、
「自分では判断が難しい…」と感じたら、
早めにお金の専門家に相談することが大切です。
将来、数十万円〜数百万円の差が生まれることもあります。
迷ったら恥ずかしがらず相談しましょう。
損をしないための重要な行動です。
まとめ:iDeCoの改正ポイント(2028年までに開始)

- 掛け金の上限アップ
- 加入可能年齢が70歳未満まで延長
- 5年ルールが10年ルールに変更(節税の裏技が使いづらくなる)
iDeCoは悪い制度ではありませんが、扱い方が難しい部分もあります。
まずは新NISAを優先し、余裕のある方がiDeCoを検討する、という考え方が賢明です。
老後のお金づくりは無理なく、そして慎重に。
制度の仕組みを正しく理解しながら、賢く資産形成を進めていきましょう。