お金の講義
小金持ち山、ゆっくり登る?それとも速く登る?
最近、こんな質問をよくいただきます。
「子どもとの時間を大切にしたいのですが、副業をしないとだめでしょうか?」
「年収はそれなりにありますが、さらに副業をしたほうがいいですか?」
これらの質問の本質は、実は同じです。
小金持ち山を、ゆっくり登るべきか。それとも速く登るべきか。

小金持ち山とは、経済的に自立し、お金に振り回されない状態を目指す山のことです。3年で登るのか、10年で登るのか、20年で登るのか。そのスピードを決める最大の要素は「稼ぐ力」です。
本業や副業で最大限に稼ぎ、できるだけ早く頂上を目指すのか。それとも、そこそこのペースで稼ぎながらプライベートも充実させ、ゆっくり登るのか。
どちらが正解なのか、多くの人が迷います。
結論から言います。
どちらも正解です。
「そんな曖昧な答えがあるか」と思われるかもしれません。しかし本当にそうなのです。その理由をお話ししていきます。
そもそも登ろうとしている山が良い
まず大前提として、小金持ち山は登る価値のある山です。
一歩進むごとに、人生の主導権を取り戻していく感覚があります。時には険しい道もありますが、それを乗り越える価値がある。そして頂上から見えるのは「自由」という景色です。
世の中には、登っても仕方のない山がたくさんあります。世間体や他人の期待だけで登ってきた山。頂上に着いたのに、なぜか満たされない山。
意味のない山は、どれだけ速く登っても意味がありません。
しかし意味のある山は、登り続けること自体に価値があります。
他人より早いか遅いかは、本質ではありません。
これは競技ではありません。観客もいません。オリンピックでもありません。自分の人生です。
速く登る人の景色

私の知人に、わずか2年で大きな資産を築いた人がいます。文字通り、全力疾走でした。365日ほぼ休みなく働き続けたそうです。
趣味の時間はほとんどなし。
家族との時間も最小限。
友人との交流もほぼなし。
彼女は今、頂上で「自由」の景色を満喫しています。
しかし同時にこうも言っていました。
「この2年間の記憶がほとんどない」と。
頂上だけを見据えて駆け上がると、途中の花や風景を見る余裕はありません。それが速く登ることの代償です。
その代わり、頂上で過ごす時間は長くなります。早く到達した人ほど、自由を楽しめる期間は長くなります。
ゆっくり登る人の景色
一方で、ゆっくり登る人には別の価値があります。
道中の花を愛でられるのは、ゆっくり登った人だけです。
子どもと過ごす時間。
家族と丁寧に築く関係。
趣味に没頭する時間。
冒頭の質問に戻りましょう。
「子どもとの時間を取りたいのですが、副業しなければいけませんか?」
答えは、無理に速く登る必要はありません。
固定費を見直し、貯蓄の仕組みを整え、長期投資を始める。たとえば、NISAを活用してインデックス投資を行うなど、一度仕組みを作れば、その後は時間をほとんど奪われずに資産形成を進められます。
「貯める力」と「増やす力」をある程度固めておけば、爆発的に稼がなくても、いずれ頂上にたどり着きます。
速く登りたい人だけが、「稼ぐ力」を最大化すればよいのです。
ペースは固定でなくていい

多くの人は、「速いか遅いか」の二択で考えます。しかし実際には、ペースは変えていいのです。
人生には、稼ぎ時があります。チャンスが巡ってくる時期です。その時は一気に加速してもいいでしょう。
一方で、子育てや介護、体調の変化など、他のことが優先される時期もあります。その時はペースを落としていいのです。
常に全力である必要はありません。
・歩みを速める時期
・歩みを緩める時期
これを柔軟に繰り返せばいいのです。
「そんな臨機応変が一番難しい」と感じる人もいるでしょう。しかし、貯める力と増やす力が整っていれば、多少ペースが揺れても山頂への方向はブレません。
一時的に資産が減ることがあっても、長期的には回復します。試行錯誤しても、何も進まない10年にはなりません。
他人と比べる必要はない
年収や資産額は数字で表せます。だからこそ、他人と比べやすい。
しかし、比べることに意味はありません。
速く登る人も正解。
ゆっくり登る人も正解。
重要なのは、「その時の自分に合ったペースかどうか」です。
無理をして心身を壊してしまえば本末転倒ですし、逆に挑戦できる時に何もしないのももったいない。
まとめ
「小金持ち山を速く登るか、ゆっくり登るか?」
結論は、どちらも正解です。
- そもそも登ろうとしている山が素晴らしい。
- 速く登る人は頂上の景色を長く楽しめる。
- ゆっくり登る人は道中の景色を味わえる。
- そしてペースは人生のステージに応じて変えてよい。
大切なのは、他人ではなく、自分の価値観に沿って選ぶことです。
どんなペースでも、一歩一歩が確実に自由へ近づいています。
焦らなくていい。
無理もしなくていい。
自分に合った歩幅で、着実に登っていきましょう。