給料日にATMに並んではいけない理由
――マネーリテラシーを高める小さな一歩――
「リーマン先輩、一緒にランチ行きましょう」
「ごめん、新人くん。今日は給料日だからパスで……」
毎月の給料日。多くの人が昼休みになると銀行やATMへと足を運びます。行列に並び、順番を待ち、ようやくお金を引き出す――この光景は、決して珍しいものではありません。しかし実はこの「給料日にATMに並ぶ」という行動こそ、マネーリテラシーの観点から見ると、見直す余地が大いにある習慣なのです。
本記事では、「給料日にATMに並んではいけない理由」を5つの視点から丁寧に解説するとともに、今すぐ実践できる改善ステップについても紹介します。内容は初心者向けですので、ぜひ肩の力を抜いて読み進めてください。
なぜ給料日にATMに行列ができるのか

給料日になるとATMが混雑する理由は単純です。給料が振り込まれ、そのお金を現金として引き出し、1か月の生活費に充てようとする人が多いからです。しかし、マネーリテラシーの高い人ほど、この行動を取りません。実際、お金に余裕のある人や資産形成がうまくいっている人ほど、ATMから距離を置いた生活をしています。
では、その理由を具体的に見ていきましょう。
給料日にATMに並んではいけない5つの理由
① 時間がもったいない
ATMを利用するには、移動時間、待ち時間、操作時間が必要です。一度あたりは数分でも、これを毎月繰り返すと、年間では相当な時間になります。
時間は誰にとっても1日24時間しかありません。その使い方の積み重ねが、将来の差を生みます。お金に強い人ほど、資産状況の把握や投資計画の見直しといった「お金を生む行為」に時間を使っています。ATMに並ぶ時間を、こうした行動に振り替えるだけでも、長期的には大きな差になります。
② トラブルに巻き込まれる可能性がある
ATMの行列には、思わぬリスクが潜んでいます。暗証番号の盗み見、カードの取り忘れ、利用者同士のトラブル、さらにはシステム障害によるカードの取り込みなどです。
実際、過去には大規模な銀行システム障害により、ATMが利用できなくなる事態も発生しました。ATMを使わなければ、こうしたトラブルに遭遇する可能性そのものを減らすことができます。
③ キャッシュレスにしないことによる損失
現金中心の生活には、多くのデメリットがあります。引き出す手間、持ち運びの不便さ、支払い時の煩雑さ、紛失や盗難のリスク、そしてポイントが一切付かない点です。
例えば、年間支出500万円のうち8割をキャッシュレス決済にし、1%のポイント還元を受けるだけで、年間4万円相当のリターンが得られます。これは現金決済を続けているだけで失っている利益とも言えるでしょう。
④ 家計が自転車操業になっている可能性
給料日に現金を引き出さなければ生活が回らない状態は、家計が「給料日を起点」に回っている証拠です。これは貯まりにくい家計の典型例です。
「給料=使っていい金額」ではありません。マネーリテラシーの高い人は、収入が増えても生活水準を安易に上げず、必要な支出を冷静に判断します。給料日前に苦しくなる生活から抜け出すためには、家計管理の仕組みそのものを見直す必要があります。
⑤ 手数料という“見えない出費”が増えている
ATMの利用や紙の通帳には、少額ながら確実に手数料がかかります。1回数百円でも、年間では数千円から1万円以上になることも珍しくありません。
さらに、ATMの維持コスト増加により、今後も手数料は上昇傾向にあります。「払わなくてもいいお金は1円でも払わない」――これは、貯める力のある人に共通する考え方です。
現状を即改善する3つのステップ

では、どうすればATM中心の生活から抜け出せるのでしょうか。答えはシンプルです。
ステップ① ネット銀行の口座を開設する
振込手数料やATM手数料が安く、金利も高いネット銀行は、現代の家計管理に非常に向いています。
ステップ② クレジットカードを紐づける
枚数を絞り、ポイント還元率の高いカードをメインに使うことで、支出管理と還元を両立できます。
ステップ③ 家計管理アプリに連携する
銀行口座とクレジットカードを連携するだけで、家計が自動的に「見える化」されます。管理にかかる手間も大幅に減ります。
この3ステップを踏むだけで、時間の節約、トラブル回避、キャッシュレスの恩恵、適切な家計管理、無駄な出費の削減が一気に実現します。
まとめ

給料日にATMに並ばないことは、決して我慢や節約の話ではありません。
それは「お金に苦労しない生活」へ向かうための、小さくて確実な第一歩です。
もちろん、現金管理が合っている人もいます。大切なのは、自分に合った方法で資産形成が進んでいるかどうかです。ただし、もし今お金の管理に不安があるなら、それはあなた自身ではなく「仕組み」に問題があるのかもしれません。
ぜひこの機会に、ATM中心の生活を見直し、よりスマートで自由な家計管理を目指してみてください。