不足は仲間に埋めてもらうという発想
――稼げる人と稼げない人を分ける決定的な違い――
「一生懸命がんばっているのに、なかなか成果が出ない」
そんな悩みを抱えている人は少なくありません。実は、稼げる人と稼げない人の違いは、能力や努力量そのものよりも、「足りない部分への向き合い方」にあります。
稼げる人は、自分に不足している部分を冷静に認識し、それを仲間や協力者の力で補おうとする傾向があります。一方、稼げない人ほど「自分ひとりで何とかしなければ」と考え、結果として行動が止まってしまうのです。
今回はこの考え方の違いについて、具体例を交えながら掘り下げていきます。
良い技術があっても届かなければ意味がない

ある人は、とても優れたマッサージ技術を持っていました。施術を受けた人の満足度も高く、リピートしてくれるお客さんもいます。ところが、新規のお客さんがなかなか増えません。理由はシンプルで、「宣伝が苦手」だったからです。
このような場面で、稼げない人はこう考えがちです。
「宣伝しなきゃいけないのは分かっているけど、デザインセンスもないし、言葉も浮かばない。勉強しようにも何から手をつけていいか分からない……」
そして、悩んでいるうちに時間だけが過ぎ、結局何も変わらないままになります。
一方で、稼げる人は発想が違います。
「自分には宣伝の才能がない。だったら、宣伝が得意な人に力を借りよう」
そう考えて、知人に声をかけたり、ネット上で協力者を探したりします。
自分にないものを無理に身につけようとするのではなく、「誰に頼めば解決できるか」を考える。この違いが、結果に大きな差を生むのです。
苦手分野で立ち止まらないという選択
別の例を見てみましょう。
ある人は、魅力的な発信内容をたくさん持ち、文章を書くのも得意でした。しかし、最大の弱点はIT分野が極端に苦手なこと。専門用語を聞いただけで頭が真っ白になってしまいます。
この場合も、稼げない人は「全部自分で理解しなければ」と考えがちです。
資格を取ろうか、スクールに通おうかと悩み続け、結局行動に移せません。
一方で、稼げる人はこう考えます。
「中身は自分で作れる。だったら、仕組みづくりだけ手伝ってくれる人を探そう」
過去の人脈を思い出したり、得意な人に素直に相談したりして、前に進んでいきます。
重要なのは、「全部できる人」になることではありません。「必要なことが揃う状態」を作ることです。
ビジネスは一人で完成させるものではない

多くの人が勘違いしがちですが、ビジネスは本来、一人で完結させるものではありません。
商品やサービスを形にするには、企画、制作、宣伝、販売、管理など、さまざまな役割が必要です。
それらをすべて一人で抱え込もうとすれば、どこかで無理が生じ、やがて疲れ果ててしまいます。
うまくいっている人ほど、自分が担う役割と、他人に任せる役割を明確に分けています。
特に始めたばかりの頃は、「お金がないから人に頼めない」と感じるかもしれません。しかし、最初から高い報酬を用意できる人の方が少数派です。
それでも協力者を得られる人は、次のような姿勢を大切にしています。
・誠実に向き合い、信頼できる人間であることを示す
・目指している方向性やビジョンを言葉にして伝える
・お金以外の価値ややりがいを感じてもらう
・成果が出たらきちんと還元する意思を示す
・自分自身が誰よりも努力する
こうした積み重ねが、「この人となら一緒にやってみたい」という気持ちを生みます。
お金が人を集めるのではない
よく「お金があれば人は集まる」と言われますが、必ずしもそうではありません。
本当に人が集まるのは、「信頼」と「姿勢」がある人のもとです。
お金がない段階から協力者を見つけられる人は、事業が成長したとき、さらに多くの人の力を借りられるようになります。
逆に、お金だけで人を動かそうとすると、関係は長続きしません。
「お金がないから頼めない」という考えは、可能性を自ら狭めてしまう、とてももったいない発想なのです。
完成しないジグソーパズルをやめよう

稼げない人の多くは、完成しないジグソーパズルを一人で眺めているような状態です。
ピースが足りないことに気づいても、立ち止まったり、自分の形を無理に変えようとしたりします。
しかし、足りないピースは自分の中にはありません。
外に目を向け、ぴったり合うピースを持った人を探すことで、はじめて全体が完成します。
今すぐできる小さな課題
すでに何らかの収入を得ている人は、ぜひ一度、次のステップに挑戦してみてください。
- 自分が行っている仕事や副業の内容を細かく書き出す
- その中から「苦手」「やりたくない」「任せたい」ものを一つ選ぶ
- その作業を誰かに頼んでみる
目的は、急激に事業を拡大することではありません。
「協力者の探し方」「頼み方」「関係の築き方」を学ぶことが最大の狙いです。
良い協力関係は、長期的に見れば大きな財産になります。
稼ぐための本質的なヒントは、「すべてを一人で抱え込まない勇気」にあるのです。